この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
同居している親族(相続権がある場合とない場合とがあり得ます)が、被相続人の財産を使い込んでいたケースです。この事例では、認知症の状態にあった被相続人が妹(相続権なし)と同居していたところ、被相続人が死亡し、一人息子である相談者の方が相続人となりました。そして、相談者の方が、被相続人の妹に対して、被相続人の預金の通帳等を渡すように求めたところ、妹はこれを拒否しました。不審に思った相談者の方が金融機関で預金の履歴を入手し調べたところ、被相続人が認知症の状態になった後から、使途不明の預金引き出しが行われていたことが判明したのです。
解決への流れ
当事務所にご依頼をいただき、次のような手段をとりました。まず、妹が財産を隠したりできないよう、妹の財産を仮に差し押さえる手続きを行いました。その上で、妹に対し、使い込んだ被相続人の財産を賠償するよう、損害賠償請求訴訟を提起しました。そして、何度か期日を重ねた結果、勝訴的な和解により、相談者の方は使途不明金額の支払いを受けることができました。
相続で起こりうるトラブルとして、被相続人が認知できないところで財産の使い込みが行われていたような場合には、上記のような手段をとることで、相手方に使い込んだ額の請求を行うことができます。また、金融機関から履歴を取り寄せる際には、弁護士にご依頼いただくことで、スムーズに調査を行うことも可能です。心当たりや不安のある方は、弁護士にぜひ一度ご相談ください。